鞄を購入
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仕事用の鞄を探していた。
条件は3つ。
現在使用している鞄は普通のブリーフケースで通勤の際には問題ないのだが、泊まりの出張や多量の資料を持参しなければならない時に心許ない(パンパンの状態になってしまいみっともないし、開け閉めも困難になる)。
どうせならばMacBook Proの17インチも入れられるものがいい。現在のブリーフケースにも裸ならばMBP17を入れることが出来るが、他の荷物が殆ど入らなくなってしまう。
さらにMBPを持ち出す際にはシェルケースを付けているので、このシェルケース付きの状態で格納出来てなおかつその他も入れられるサイズとなると、現在よりも倍程度の容量があることが第一の条件になる。
第二の条件が材質と形状。
材質は牛革であること。
プライベートの時はナイロン製の鞄を使っているが、ビジネスでは革以外は使いたくない。革製は重たいしメンテナンスの手間も掛かるが、それでもこれは譲れない。
最後の条件は当然ながらデザイン。
基本は仕事で使用するのだが、MacBook Proを入れることを想定しているのでプライベートでも使用したい。出来れば2,3日の小旅行でも使えるものならばベスト。現在使用しているものがブリーフケースなので、カジュアルだけど仕事にも使えるデザインがいい。
形状は手で持てること(肩に架けない)とファスナーが表にないこと。
性格的にオールドタイプなので、(MacBook Proを入れて重たくなっても)仕事用の鞄は手で持ちたい。それに電車の中など人混みで肩にかけていると邪魔だしセキュリティ上も好ましくない。
(ただしプライベートの時は肩掛けタイプを使っていることが多い)
ファスナーは開け閉めが便利だとは思うが、要らない。大事なものを入れているのだから開け易くない方が却って良い。
利便性やメンテナンス性よりも、セキュリティやスタイルを重視して選んだ。
海外のサイトでほぼ条件に合致するものを見つけたのだが、唯一条件に一致しなかったのが横幅。商品のキャプションにはMacBook Proの17インチが入ると記述してあるのだがそれはMBPを裸で入れる場合であって、持ち出す際に使用しているシェルケースを付けると入らなくなってしまうギリギリのサイズだった。
ハンドメイドの商品だったのでこちらの希望するサイズに変更できるかどうかメールで問い合わせたところ、5分後には$15をアドオンすればそのサイズで作る旨の回答があったので、支払い方法などを確認して発注。
色は2つまで絞り込んでからが迷ったが、一方がビジネスには向いているものの現在使用しているブリーフケースと同じ色調だったため、それよりはカジュアルなもう一方の色を選択した。
業者にコンタクトしたのは日本時間の昼で現地時間は夜中の2時過ぎにも関わらずすぐに返事が返ってきたので驚いたが、聞いてみたところプライベートで旅行中とのことだった。プライベートの旅行中にも関わらず即レスポンスをするマメさから、律儀で信頼出来ると思えたことも購入に踏み切った一因。初めての業者でしかも海外なので、信頼出来る取引相手かどうかを判断するのは大切なファクターだ。
旅行から帰ってから準備するので、発送は翌週で確認は終わり。後は決済を済ませば到着を待つだけとなる。
今回、決済手段として相手先から2checkout.comというサイトを指定してきた。このサイトでは日本円で決済することも出来るが、その場合はクレジットカード決済のみとなる。大抵の決済サイトにおいて円ドルレートはリスクを含んで予め算出されているので、ドルで決済する方が安くなることが多い。今回もドルで決済したが、円決済に比べて数百円ほど安く済んだ。初めて使用するサイトということもあって決済にはクレジットカードではなくPaypalを使用。
そうして週が明けた現地時間の火曜日夜(日本時間では水曜日の朝)に発送されて日本に着いたのが金曜日の朝(日本時間)。そこから通関処理で抜けたのは土曜日の夕方。業者はDHLだったが土日の配達は行わないとのことで受け取ったのは月曜の朝(国内の委託業者である佐川急便ではなく、DHLが直接持ってきた)。結局、海外から日本まで約1万マイルを2日、日本国内で3日掛かったことになる。
箱はDHLの黄色に赤文字のテープでがんじがらめで、さながら事故現場に張り巡らせた立ち入り禁止テープのようだった。
革製品なので関税対象だが、詳細はオフレコ。
届いた製品は満足のいくものだった。
サイズはこちらの要望どおりでケースつきのMacBook Proを入れるとピッタリ。遊びがないので揺れることも無く持ちやすい(出し入れしやすくするためににあと1cm弱余裕があっても良かったかもしれないが、これはまだ革が固いせいもあるので使っているうちに馴染むだろう)。
留め具はピンバックル。開け閉めが面倒と敬遠する人も多いが、「開け閉めの儀式」を楽しめるのは嫌いではないし、何かの拍子に開いてしまうことも無いのでむしろ安心。収納するものもほとんどが仕事の資料やパソコンなので、簡単に開け閉め出来ない方が良いというのも、今回のデザインのポイント。
フロントにはCDが2〜3枚入るサイドポケットが2つ、バックにはマガジンポケットが設けられている。サイドポケットは上蓋の下にあるので出し入れを行うためにはピンバックルを開ける必要がある。そのためうっかり中身をこぼす心配も無い。電車の中で目を通せるセキュリティ外の資料や新聞などはマガジンポケットから簡単に出し入れ出来る。
内装はスエード仕上げで浅いものと深いものの二つに間仕切りされている。シェルケース付きのMacBook Proを収納してもまだ余裕があり、容量も十分。ただし電車の席に座って膝上に置くと周囲の人に迷惑が掛かるくらいの横幅があるので、混雑しているときは(荷物を決して網棚に載せないので)座れない。
唯一心配だったが重量だ。本革なのでそれなりの重さになる(重さを聞くと諦めてしまうかもしれないので、発注時に敢えて確認しなかったが、サイズから最悪3kgぐらいは覚悟していた)が、2kg強と意外に軽い。MacBook Pro 17インチ一式が色々込みで3.5kg(本体2.5kg)だから足して6kgまでいかない。
手始めにMacBook Airを入れて通勤してみたが片道1時間の通勤も全く苦にはならなかったのでこれなら余裕か?と考えて、次の日にMacBook Pro一式やら仕事のツールを入れてみると総重量は7kg近くにまでなってしまった…さすがに重い。今はまだハンドルが手に馴染んでいないので指が多少は痛くなったが、これも時間が解決してくれるだろう。そもそもMacBook Proを日常的に持ち歩くつもりは無いし。
付属品として革クリームと肩掛け用のバンドが付いてきた。バンドを付けることによって肩掛けも背負うことも出来るようにはなっているが、普段は使わないので取り外しておく。
革クリームは現地の製品なので、今後のことを考えて同色系で日本でも簡単に手に入るものを探して使うことにした。
革製品の魅力は使い込む程に自分のものになっていくことだ。先の持ち手もそうだが、表面も手入れに応じて変化していく。
今回の鞄は元々カスタムした1点物だが、量産品でも全く同じ革はないし、使って行くうちに持ち主に合わせたホントの1点物になってくれるのが楽しみ。
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