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2012年7月10日 (火)

MacとSSD

もっと知りたいリンゴあれこれのyucovinさんがいよいよMacBook ProをSSD化するとのこと。そこで10ヶ月ほどMacBook ProにSSDを搭載して使ってきたこれまでを振り返ってみる。

メインで使用しているMacBook Pro(Late 2011) 17インチはHDDベイに格納されていたHDDを取り外してSSD、光学ベイに格納されていた光学ドライブを取り外してアダプタ経由でHDDを搭載している。

SSDにはシステムとアプリケーション、それから(ディスク使用量が大きい)iTunesライブラリとダウンロードフォルダを除くホームディレクトリを格納、HDDにはiTunesライブラリとダウンロードフォルダを格納している。

起動ドライブをSSDにした効果は一目瞭然で、アップルのロゴが出てからの起動速度はあっという間だ。注意しなければならないのは「アップルのロゴが出てからが速くなる」ということ。コンピューターは電源直後にハードウェアのセルフチェックが走る。そしてこのセルフチェックの工程はSSDにしても効果はない。例えば多数のUSB機器を接続している場合などは、このセルフチェックに時間を要する。
また、アプリケーションの起動やSSDに格納しているファイルのオープンも総じて速くなる。ただしこれらについても起動時にネットのチェックが走ったり、処理の途中でシステムの監視が設定されているようなアプリケーション(ディスクからの読み取り以外に時間が掛かるアプリケーション)については効果が薄れる場合がある。

MacBook AirのLate 2010もSSDが搭載されているが、MBA(Late 2010)のSATAインタフェースがSATA2なのに対してMacBook Pro(Late 2011)はSATA3であること、MBAがFSBが800MHz・メモリが1,066MHzの4GBに対してMBPは1,333MHzの8GBを搭載しているためMBPにSSDを搭載するとMBAが遅く感じるほどの効果を得ることが出来る。
SSDの効果は周知のとおりファイル(データ)のI/O速度にあるのだから、起動時に設定ファイルやプログラムを大量に読み込むシステムやアプリケーションの起動が速くなるのは当然だ。

一方のデメリットといえばまずは容量あたりの単価だ。最近安くなってきてはいるもののそれでもHDDの10倍程度と開きがあり、1TBの2.5インチHDDが9,000円程度で購入できるのに対してSSDは120GBでも1万円程度する。
もう一つはコントローラーに癖があってHDDほど互換性が高くなく、特にMacの場合は相性問題が発生しやすい。

使い方にも注意が必要だ。SSDはその仕組みから空き容量が少なくなると急激に性能が低下する。そのためかつては半分程度を空き容量としておくことが推奨されていたこともあるが、最近のSSDはTrimコマンドをサポートしているものが多いためTrimを有効化することで空き容量不足による性能低下をある程度抑えられるようになってきている。Trimを有効にしているのであれば、HDDと同様に10%程度の空き容量があれば問題ないだろう。
SSDは仕組みとしてデータを格納していないブロックを選んで書き込みを行うように作られている(これが上記の空き容量が少なくなると遅くなる原因=一度使っていない領域のデータを削除してから書き込みを行うため性能が落ちる)ため、ある意味では元々フラグメンテーションを作りながら書き込んでいるとも言える。逆に言えばHDDのように連続した領域にデータを書き込むことがないし、そうする意味が無い(SSDのランダムアクセスが速い理由でもある)。
それ故、デフラグの意味はほとんど無い(デフラグによって未使用領域のデータを削除して速度低下を防ぐという効果は多少あるが)。SSDはそれぞれのブロックに書き込み回数の上限が設定されているため、デフラグによってその書き込み回数を消費してしまうためデフラグを行うことはSSDの寿命を縮める可能性すらある。

MacBookシリーズのスリープはセーフスリープが設定されているため、搭載しているメモリサイズと同量のイメージファイルが/var/vm配下に作成されることにも注意。SSDは前述のとおり容量がそれほど多くないため、イメージファイルのサイズの影響も大きい。例えば16GBのメモリを搭載しているMacBookに120GBのSSDを搭載すると、あらかじめ16GBのイメージファイルが作成されるため、120GB中ユーザーが利用できるのは104GBと10%以上少なくなる(実際には最初から120GB全部が使えるわけではない)。また10.7以降の場合はRecovery HDとして650MBを別途確保される。
電源が切れた(バッテリーが切れた)場合に作業中のデータが消失してもかまわないのであれば、pmsetコマンドでスリープモードを変更、イメージファイルの削除をすることで容量を稼ぐことが出来る。

SSDはHDDのように駆動部分を持たないため、機械的な故障は発生しにくい。HDDの場合は故障の予兆のようなものが多少あるが(音が変わったり、読み書きが急に遅くなったり)、SSDはそういうことは無い。壊れる(メモリの寿命がくる)のは突然である。一度に全ブロックが壊れることもないし(基板故障やI/F故障の場合を除く)、壊れたブロックは使用しないように制御されているため、事象としてはディスク容量(使える総容量が減ってくる)と交換タイミングと考えればいいだろう。


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